朝、更衣室へ行くと、顔馴染みのおヒトがソファーで携帯電話を見ながらご飯を食べている。
おはようござぁます。と挨拶をしてタワシは右へ。
ものの1分で着替えるので更衣室をでるときは大抵そのおヒトはまだくつろいでいる。
だがタワシトレインが遅延するとタワシの登場の30秒後にドアがパタンと閉まる音が聞こえてくる。
今日もそんな朝だった。
タワシも着替えて部屋を出た。
大昔に流行った激小っさなダイエットスリッパでパタパタパタ、パタパタパタパタ。とエレベーターへ向かう。
すると更衣室のあのおヒトがエレベーターのドアを開けて待っていてくれた。
眠たかった今が、1UPキノコをタリラリララ〜ッつってパンチしたみたいな朝に変わる。と同時に、やべぇ。
トレーナーのえり首が小っさ過ぎて着替える時にメガネを外したまんま来たことを、ボヤけた視界で思い出す。
でも待っててくれたし「そんな気配がしたので待ってました」と言ってくれたし…乗るわな。
そりゃあ乗るよ。
しかもタワシの方が早く降りるので、普通に降りて消えるそぶりもするわな。
そりゃそうだ。
一旦、荷物を置いてから更衣室へ戻る。
こういう性格がタワシの人生をどうアレンジしてきたのだろうか、と考えながら。
最近ブログのおかげで、すごくどうでもいい内容のメールがピロロンとやってくることが増えた。
恐らくどうでもいい事ばかりをつらつらと書くタワシにだからこそ気兼ねなくできるのだろう。
それをとても誇らしく思う。
最短とか時短とかまとめとか情緒を取っ払った解答用紙みたいなものばかりが幅を利かせる世の中で、どうでもいいことをわざわざ携帯電話を出し、タワシの表示を出し、絵文字なんかも入れてわざわざ送るという手間はなんと味わい深いのだろう、と思うから。
こういう関係に何かネーミングはなかっただろうか。
思い出せないので「味わいの友」と呼ぶこととしよう。
味わいの友はマンツーマンが好ましい。
マンツーマンはフットワークが軽い。
2人で完結するし。
味わいの友が増えて、味わい深い人生を送ろう。
そうだ、京都へ行こう。
JR東海。
それではみなはん、また明日。
この場所で。