朝からたくさんの人とのやり取りをチェックし、時間をノートに書き出し、調整してみなはんにこの日この時間でいかがっすかぁ、と連絡をとっている。
ギャア。
嬉しい悲鳴ってやつである。
さて、タワシは先月からTALENT PRENEURという3ヶ月間のビジネススクールにインしている。
こちらのスクールは「お待たせ、私の才能」というキャッチフレーズで、待ちに待たせていた自分の才能をいよいよ存分に引き出し、事業を起こすためのガッコウである。
タワシは今、ありあまる才能があると自分で思い込み、その一欠片をちびちびコツコツと発信しているのに一向に世間は見つけてはくれず、全く自分の才能が必要とされていない場所で不安と共に給料をもらい、生きている。
しかし時代は変わり始めていると信じる。
社会にフィットしない自分はそろそろおしめぇなんじゃねぇか、とかその前に一体全体これって自分の人生なんだろうか、とかいい年をして、もう頭の中は青春の群青色で真っ青だった、その出口のない独房の向こうに黄色い光が見えたので一目散にひっ捕まえ、今ここにいる。
ビジネスアレルギーゆえにだいぶん悪戦苦闘しながらも、みなはんにサポートされながらひとつの方向性を生み出した。
と、今のところ思っている。
なぜならそういうものは揺れて当然なのだそうだ。
まだ変わるかもしれないという、のりしろみたいな伸びしろを抱えながらも更に企画を考え、仲間にモニターになってちょうだいな、と募集をかけたところ、冒頭の嬉しい悲鳴が口から出ている。
というわけである。
基本的に講義はオンラインで進んでいくが、仲間同士でコミュニケーションをはかりやすいようにいろいろと趣向が凝らされている。
コミュニケーションが得意なほうなので、縁があったら積極的に話しかけにいくタイプなんだけれども、才能を深掘りする事から始まる場所だからなのか、緊張の糸が解けた瞬間に信頼関係みたいなものが成立し、その人がついついやってしまい、やって良かったと思える類の「本人にとったら欲求」、「他人が見たら才能」という瞬間がバキュンバキュンとハートを打つ音を目撃していて驚いている。
相談がある、と言ったがまだ相談はしていないのに、次から次へと問を投げかけてくれて、もう相談しなくても素敵な答えがそこにあるとしか思えないように動いてくれたり、ポロっと言ったことに対して、勝手にアイデアが生まれて止まらんみたいで、もしも自分がタワシだったら絶対こうするなぁ、とか楽しそうに話してくれるそのアイデアが、え?知らん知らん、そういうの知らんよ!っつう優れものだったり、モニターに応募してくれた方々の調整にあくせくしていたら「なんかタワシ大変そう。この機能使って調整すればもっとタワシのやりたいことに集中できるのに、ナミダ」と独り言のような優しい言葉が文章のお尻にくっついていたり。
押し付けでも優越感からでもなく、本当にポロリンチョと飛び出してきたもんで、なんだかスッと感動してしまったのである。
人はきっと、安心安全な場所では、持っている才能が込み上げて仕方ないのだ。
「おっとっと」と拾いにいかなければどこかへ紛れ込んでしまうくらいさり気なく何気なく。
へぇ〜。
知らんうちに人のためになってるじゃん!って最高なのな。
こういう循環がうまく機能していけば世界は真綿の布団みたくやわらけぇはずだ。
そうなることを願うばかりだ。
タワシも誰かの役に立ててるだろうか。
そう、再び願うばかりだ。
タワシの挑戦は死ぬまで続く。
それではみなはん、また明日。
この場所で。