朝も早よから何十年ぶりに定期券を買ってしまう。
紙の。
勤務地が変わったので、なる早で買おうとしたのだけれど、PASMOを入れろと言わないのでもしかしたら新しいPASMOを買わされちゃうのかな、とドキドキしていたら代金がぴったりだった代わりに紙が飛び出してきた。
わぉ、久しぶり。
あ、いや電車が来てしまう。
この紙パスを持ったまま電車でGOしたらややこしいことになるので「駅員タンごめんなたい。間違って買っちゃいました。テヘへペロリンチョ」と頭をゴツンと叩きベロを出…さない。
さとう珠緒じゃないし。
珠緒タンは激おこだし。
まぁそれはさて置き、継続じゃないのに早めになんてそりゃ買えるはずがない。
バカタワシが。
ポッチャリ優しい駅員タンが小窓みたいなところにお腹を擦り付けながら熱心に対応してくれて誠に申し訳ない。
そして頼み事に嫌な顔をしないってこんなにも人を幸せな気持ちにさせるんだ、と地獄のモーニング・トレインで擦り減らされたタワシの荒んだ心に灯りが点る。
今のところ新しい現場は多忙だが、平和に過ごしている。
粗削りの鉛筆みたいなヒトたちはいないような気がしている。
まだ油断はしないがな。
優しさについて思うことがある。
書いといて言うのもなんだが、優しい人は素敵だが、優しさに気づける人はさらに優しいと思う。
そして人の優しさをちゃんと受け取れる人も優しくて優しくて優しいと思う。
そういう世界はやっぱり真綿でできた布団のようにホットなはずだ。
布団をパッチワークするように真綿が広がっていけば未来は明るいどころじゃない。
優しさに火傷しちまうぜ。
それではみなはん、また明日。
この場所で。