帰り道。
木が黄色くて光っている。
クリスマスが近い。
冬も冬の風も、クリスマスの色も境界線がはっきりしているから好きだ。
1番光っている星も黄色い。
光っているから好きなのか、黄色が好きなのか。
たぶん黄色が好きなんだろう。
寒くて黄色くて夜。
これも好きだ。
夕方の、誰もタワシを救えない寂しさは大嫌いだが、冬の寂しさはいい。
自分と知らない人の間にキッチリ風が通っている。
風のおかげで接触できないのが更にいい。
声が大きいわけではないのにうるさい人がいる。
今、タワシの目の前でずーっとしゃべっている。
これはなんだろうか。
声の質なのか。
抑揚なのか。
語尾なのか。
話しながらよく動く頭や手なのか。
何をうるさいと感じているのかわからないけれどとにかくうるさい。
別にイラついてるわけではなく、何でイラつくのかをゆっくりと考えているだけだ。
毎日は、何かを視て考えるだけであっという間に過ぎていく。
振り返る間すらない。
前へ前へ。
全然暗いわけではない。
さてと。
それではみなはんまた明日。
この場所で。