ごはんが見えない

我が家のスタイルは森田芳光監督、松田優作主演の映画「家族ゲーム」の沼田家同様、隣同士で食事をとるスタイルである。テレビを観ながらご飯を食べる。

で、だ。

テレビをくっきり観るか、ご飯をくっきり見るか問題が毎度浮上する。

まぁタワシが作るご飯はサラダとか簡単なパスタとかそう言った「どやワンプレ」ばかりなので、別にご飯の美しさを堪能するような物じゃあないんだが、なんとなくご飯を見つめる瞬間にそれがボヤけているのはちょっと悲しいのである。

だからといってご飯にピントを合わせると、その次の瞬間のテレビ画面がボヤける。

それは困る。

なのでたいていタワシのご飯はボヤけているってわけ。

 

スマートフォンにしてからマッハの速さで老眼になり、そこからはピューマの速さで老眼が進んだ現在、オブジェクトをくっきり見ることの重要さを身に沁みて感じている。

跳ね上げメガネにチェンジしてからというもの、跳ね上げっぱなしの生活で、思いの外近くばかりを見ているんだな、と気づいたりもする。

タワシはどちらかというと人の外見の美しさには大して興味がなくて(あ、いや美しさを目の当たりにすれば見つめていたいとは思うが、そこに何がしかの思考は生まれないので、人生という長いフェーズでみると美しさだけでは退屈する、ってだけなんだけれども)、真剣な眼差しとか、集中している時にこぼれる独り言とか癖みたいなものとか、そういうところにその人のストーリーを勝手に見てオモロイなぁとか、愛おしいなぁと思うタイプなのである。

それでもやはりオブジェクトはくっきり見たいのである。

 

話がよくわからんほうへとジャーニーしたが、森田芳光監督の「家族ゲーム」は秀作なので人生で一度は観てみて欲しい。

森田監督最高よな。

「キッチン」も何十回も観たし、サントラをかけながらよく寝た。

大林宣彦監督の「時をかける少女」も痺れるし、矢口史靖監督の「ひみつの花園」の執念には脱帽する。

篠原哲雄監督の「木曜組曲」も超好き。

最近はめっぽう映画を観なくなってしまったが、日本映画って日本人にしかわからんスパイスみたいなの、入ってるよね。

あれ、なんだろね。

 

さて、と今週も始まった。

自分と向き合う期間は続く。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

 

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