何も浮かばない。
何も思いつかない。
こりゃあいい。
もともと文章を書くのは好きだったけれど、ど素人が、さすがに毎日書くと決めるなんて思いもしなかった。
完全に勢いだけの見切り発車である。
しかしそのおかげで奇妙な充実感と達成感を得てもいる。
何も浮かばない今日みたいな日の、この「捻り出す」感じは実はちょっといい。
ものづくりはこの「捻り出す」時に不意にこぼれ落ちる事が多い。
考えども考えども何も浮かばず、すぐ後ろをタイムリミットが追いかけてきて、もうヤケッパチになって何もかもを放り出す。
その1分後には、やはり放り出すことなんてできなくて、変でもいいやい、と怒り狂いながらノートをぺらぺらめくる。
すると「なんかいい。これ絶対良くなるぞ。」という落書きにぶち当たったりする。
コンクリートの脳みそが一度砕け散ったあと、ひとり呆然とカケラを拾い集める時、アイデアはひらめく。
頭の中で指がパチンと鳴る。
スイッチが入った証拠だ。
風向きさえ変わればヒトは誰でも波に乗る。
ただ。
タワシはビッグウェーブを待たない。
小さなアイデアを大きなチャンスが来るまで大事にとっておくことはしない。
アイデアは夏のじゃがいもと同じだ。
足がはやい。
溜め込んだアイデアはいつもひとつもワクワクしない。
だから。
さてと。
なんとなく、今日も徒然た。
これで良し。
淡々と。
でも毎日続けるのである。
チーン。