タワシの会社のお手洗いにはトイレットペーパーのホルダーがもちろんある。
それは2つ並んでいるが、紙を引きちぎる蓋みたいなあれは、ひとつしかいない。
それがスライドすることによって右の紙も左の紙も引きちぎる事が可能になる訳だが、左右同時に引き裂く事はできない。
そりゃそうだ。
シングルロールを自力でダブルロールにしようってんじゃないのだから。
そして。
同じフロアに女子は3名ほどしかいないと思われ、そのうちの1人がなんちゅうか本中華。。。
便座の蓋を開けっぱなしにしているのはまぁいい。
洗面台に髪の毛が落ちているのも気持ちが悪いが仕方ない。
ペーパータオルがびしょびしょの状態で洗面台に置きっぱなしにしてあるのも我慢しよう。
しかしどうしても我慢ができないのは、トイレットペーパーゆらゆら問題である。
片方のトイレットペーパーがなくなれば補充する。
その時点では真新しいペーパーには糊が付いているので、回転しても問題ない。
そう、片方がぐるぐる回る振動で、もう片方のペーパーも回転してしまうのだ。
しかし、タワシが交換した糊付けされた状態の紙は、次に行くと必ず一反もめんみたいに伸び切って、かつゆらゆら揺れているのだ。
床につきそうなほどに。
なぜなんだ!
なぜまだこちらが残っているのにブランニューペーパーを使って拭くのだ!
さらに!だ。
引きちぎりの蓋をスライドさせないもんだから、雷みたいにギザギザの切り口になっているじゃないか!
あなたはそれで平気なのか?
この先ずっと引きちぎれた紙が床のあたりでゆらゆらゆらゆらダンスを踊るのを黙って見ていて平気なのか!
タワシの心はここで毎回かき乱されるのである。
ホッと一息お手洗い。
じゃないのか?え?
なすすべ無し。とはよく言ったもんだ。
誠になすすべ無し。
これはもうあれだな。
お手洗いの壁一面に鬼太郎、ねこ娘、ねずみ男に砂かけばばぁ、ぬりかべにユメコちゃんもみんな描いて、ゆらゆらは一反もめんだと、ファンタジーなお手洗いに迷い込んだんだと妄想するっきゃない。
レノン氏も言っていた。
イマージン フォー ザ ピポーオォ
フフゥンフフフゥーン
てさ。
想像力は人間がもらった最高の宝物だ。
使わない手はないじゃないか。