「2位じゃダメなんですか」

2009年11月に一世を風靡したセリフだ。

私は今、声を大にして言いたい。

 

「2位がいいんです!」

と。

 

度々ボヤいているが、毎朝の通勤で始発を待つ。

その為に駅のホームに10分以上佇む必要がある。

ペットボトルを2本、特大おにぎりひとつ、本などが入ったご自慢のL.L.beanのトートバッグは重い。

リュックや肩掛けなら両手が空くが、なんせお肌弱々センシティブちゃんは、肩にかかるベルト紐?が首のところで擦れると、真っ赤になってから荒れに荒れるのである。

お出かけならファッショナブル・ファースト一択だが、通勤ではお肌を守りたい。

腕に抱えたバッグで立つ10分は邪悪な顔に成り下がる。

皆様にも迷惑というものだ。

 

ワタシが並ぶその場所は、先頭ではなく2番目の位置に丁度デッカくて丸い柱が建っている。

先頭は自力で立たねばならぬが、2番目のヒトは柱に寄りかかることができるのだ。

絶対に柱に寄りかかりたい。

朝の幸せのために。

 

しかしまだホームには誰もいない事が間々ある。

「2位がいいんです…」

無情にも今朝はぶっちぎりの1位であった。。。

 

チッ。

 

ところでこういう事って案外あるのではないかと思う。

世間ではこれが1番良しとされているけれど、自分の思う1番は世間では圏外、みたいな。

 

マザーの姉はヤンチャなヒトだった。

言葉遣いもヤンチャであった。

ワタシはおばちゃんが大好きだった。

毎年ワタシとヤンガーブラザーの誕生日には、プレゼントを抱えて遊びに来てくれた。

ある年のワタシの誕生日、おばちゃんは

「プレゼントを用意していないからデパートで好きなもんを買ってやる」

と言った。

もちろんワタシは喜ぶ。

そしてなぜかヤンガーブラも喜んだ。

おもちゃ売り場について

「なんでも欲しいもんを選んでこい」

と言われ、隈なく売り場をさまよった。

そしてこれだ!というものを選んでおばちゃんの元へと走った。

ヤンガーブラが泣きながらドデカいおもちゃを抱えて叫んでいる。

おばちゃんはアイツのおもちゃも買ってあげると言った。

アイツはいつもズル賢いのである。

まぁ、いい。

ワタシだってこれを買ってもらうのだから。

おばちゃんはワタシの選んだちっぽけなおもちゃと、アイツのどデカいおもちゃを見比べてから言った。

「お前の誕生日なのにアイツのおもちゃのほうが高いじゃないか。ダメだ。もっとデカくて高いのを選べ。」と。

いや、ワタシは断じてこれが欲しいのだ!

そのあとの記憶はない。

どデカい箱を持たされて家路に着いた記憶が微かにあるだけだ。

それでもワタシはおばちゃんが大好きだったが。

ついでにヤンガーブラも。

 

なんの話だったかな。

 

そうそう。

2位がいいんです。

だ。

 

好き嫌いはフリーダム。

 

喋りたくなければ喋らなくていい。

ひとりが好きならひとりでいればいい。

ピーマンが嫌いでもナマモノが苦手でも、アナタの価値観はアナタにとってぶっちぎりの1位なのだから、それでいいに決まってる。

 

細かい事は気になさるな。

今日もご飯が美味しければそれでいいのだ。

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