だけ読むとタワシがオレで、みどりが何処ぞのみどりさんで、タワシがみどりさんに恋していることに気づいた瞬間のようだが、
ノン・ノ・ノン。
職場の床がテッカテカの緑色なので「変なの」と思っている。
それにしても緑色が好きなわけではないのに、タワシまわりは緑が多い。
まず毎日のスニーカーが緑である。
昨日は緑色のズボンも履いてた。
歯ブラシセットも緑だし、先週着てた服も緑、うちで育てているアボカドも緑だ。
好きなのか?
いや、別に。
好きなわけではないが、ずっと持っていたり、選びがちだったりするものがある。
どういうことかというと、たぶんそれがその人の「無難」なのだ。
無難とはなんだろう。
考えなくてすむことだ。
考えないで良いとはなんだ?
もはやそこに意識が向いていないということだ。
それはつまりあぐらをかいているということになる。
タワシは緑色にあぐらをかいている?
そうかもしれない。
色は、微妙な違いで選べなくなるほど雰囲気を変える、奥の深い生き物だ。
それに割く時間が人生の大半を占めているのではないかとさえ思う。
絵を描くこと以外で色についてはあまり時間を割きたくないのだ。
となるといよいよ緑色にあぐらをかいていることになるな、おい。
色について想いを巡らせる時、
透明という色が存在するんだろうか、と考える。
水やガラスは透明だと思うが、透明とは見えないということで、見えないなら色じゃないよな、と思う。
絵の具セットに透明色があったらおもしろい。
白い紙に透明の絵の具を垂らすと向こうの景色がはっきり見えてくる。
でも確かにそれは透明色なので紙が溶けてなくなったわけではない。
そうなると透明色一色で全てを表現している事になり、透明の意味が混乱する。
ね、疲れてしまうのだ。色は。
そういうわけで無難を選ぶとなぜか緑に落ち着くのである。
これが良いのか悪いのかは知らない。
思考を止めたくないタワシに、あぐらは悪いのかもしれない。
なので明日からは努めて正座をするように気をつけることとする。
上瞼が下瞼にくっつきそうな金曜日の夜のタワシは、もう横になってこれを書いているのであった。
チーン。