思うツボ

シルバーティースに最後の研磨をしてからドクターシーラボは言う。

「今日で治療は終わりますけど…この下の歯がすり減っちゃってますね。どうします?」

「…(きたきたきた)。っ…」

そしてこのテンテンテンなんて織り込み済みかのように、すかさず

「1日で終わりますけど」

と付け加えた。

タワシは怒り気味に

「1日で終わるならじゃあお願いします。何日もかかるならいいです。ってそういう問題ですか?」

とは言わず

「え?1日で終わるんですか?」

と口走る。

完全に負け戦じゃないか。

昨日あれだけ自分の口を酸っぱくして嘘をつくと決めていたのに。

お得ですよの呪文にまんまとかかる。

そして次回の予約をする時に、しまった!と思い出す。

何せ1ヶ月も先しか空いてないのだ。

忘れるくらい遠いじゃないか。

そんなもん「お土産買ってきたから会わない? あっ、でも会える時には賞味期限切れてるわ」と言ってるも同然だ。

忙しいなら黙って終わりでいいじゃないか。

引き止めないでくれ。

 

人生は脆く、儚い。

愛されるよりも 愛したいマジで

さもなければ

 

信じられぬと嘆くよりも 人を信じて傷つく方がいい

 

人生は昭和や平成の歌謡曲か?

そういうことなのか?

いや

愛した人に愛されたいし、信じた人に傷つけられた事なんてないほうがいいに決まっとるわい。

でもまぁいいさ。

今日はフライディー前夜祭の準備でタワシの心は忙しい。

夜ご飯を食べた後にガチャガチャと積まれた食器のように、人生のフォルムは不可解で危なげだが、翌朝になればしっかと乾き仕舞われる食器と同じく、昨日という日もタワシの心に仕舞われていくのだ。

こんなにくだらんことを毎日毎日、よくもまぁつらつらと並べたてたもんだ、と10年後に笑って話せる未来を「幸せ」というんだろう。

週の後半はおセンチかアゲアゲかの2択らしい。

いや、タワシの日々が既に2択である。

もっと上手にグラデーションを楽しみたいものだ。

昨日のバカボンのダディーの「ダディー」を思いついた時、タワシは自分を天才だと思ったけれど世間はそんなに甘くはないらしい。

それでも書く。

毎日。

超えろ!糸井重里を。

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