眠い目を擦ったり、布団でうずくまって起き上がれなかったり、それでも覚悟を決めたら立ち上がり顔を洗う。
ニュースを流しはするが、内容は右車線でタワシの脳を追い越して行き、いつもと同じ食パンとヨーグルトとりんごを自動的に口に入れ咀嚼する。
いつもと同じタイミングでゴミを出し、同じ時間に家を出る。
見ず知らずだが同じ顔ぶれの人間の、それぞれに特徴のある歩き方を追いながらいつもの電車に乗る。
知っている人たちの日常やキラキラに、ハートをつけたりブルーの親指を立て終わるとターミナル駅にトウチャコ。
次の電車は始発を待って席を取り、やり損ねた二度寝をする。
おはようございますを言ってから淡々と仕事を進めて、オニギリを食べ、日曜日に決め打ちで買ったお菓子を５日間に分けてチビチビ食べる。
サヨナラのゴングが鳴ってお疲れ様っしたー、と言い、今度は巻き戻しみたいに家路に着く。
それはまるですべて同じ１日の繰り返しのようだが、そして進んでは戻る進歩のない日々のようだが決して昨日ではないし、明日にもならない。
今日は今で、今はすぐに去って過去になる。
本当は違う毎日なのに、雑に捉えすぎているせいで同じ日々だと勘違いしている。
人生は始まった瞬間からカウントダウンだし、巻き戻しは一切ない。
刻々と死へ向かっている。
死がこちらへ向かってきてるのかどうかは知らんが、とにかく距離は縮まる一方だ。
余裕はない。
これ以上「やりたいこと」が「やらねばならないこと」に変わってしまう前にやりたいことをやりたい気持ちのままやりたい。
タワシは荷物用のエレベーターに乗るときに電気を付けずに乗る。
そうすると赤と緑のランプが長い線を描き、宇宙船に乗ってる気になるから好きなのだ。
今日はその暗闇の中で最高に変な顔をしながら「ヒヒヒヒヒ。 ヒヒヒヒヒ。」と笑い続けながら体を左右に振ってみた。
まぁ完全に気持ち悪い状態なのだが、それをしている自分が気持ち悪すぎて逆にオモロくて、エレベーターを降りた瞬間には気分は爽快になっていた。
ので、そのままキャリアウーマンになったつもりで仕事を颯爽とこなしてみたりした。
これはカウントダウン的人生においても使える気がする。
早く風呂に入らなければいけないが面倒な時もすぐに風呂に入れた。
これは「やりたいこと」を「やりたい気持ちのまま」行動するためのスイッチだ。
やべぇ発見をしてしまった。
今後の人生がひっくり返る発明だ。
３日で効果が無くなる可能性も否めないので今週いっぱいはエビデンスを取ってみるつもりである。
自己責任の覚悟がおありの方は是非真似してみてもいいですぞ。
ヒヒヒヒヒ。 ヒヒヒヒヒ。