ふにゃふにゃ

只今相当に観たい映画がある。

来週には終わってしまうし、一日中やってもいないしで冷や汗を垂らしながらなんとか1日だけ都合が合う日を見つけてホッと胸をなでおろしたところである。

【アダマン号に乗って】というドキュメンタリー作品で、パリのセーヌ川に浮かぶ木造の船が丸ごとデイケアセンターになっており、ここでは精神疾患を抱えた人たちを無料で迎え入れ、創造的な活動を通して再び社会と繋がりを持てるようにサポートしている。

そこで繰り広げられる日々をそっとみつめる。

相変わらず隠しもしないが、タワシは精神疾患を抱えている。

いよいよ昨日手帳を受け取った。

長かったぁ。

疾患名は何度か書いているが「強迫性障害」、英語ではOCDと言う。

あまり耳慣れない疾患名だと思うので、ぜひコチラをポチッとな、してみていただきたい。

タワシ的にとてもしっくりくる説明であるし、50〜100人に1人くらいいるらしい。

受診していない人もたくさんいるのだ。

ここに辿り着くまで40年以上かかったのだから、振り返れば長い旅路であった。

今となっては、いや今も根本的には変わっていないが、薬が効き、以前とは比べものにならないくらいに楽である。

いろんなことを世界の終わりのように考える、あの真っ黒の渦巻きの外にいるっていうのは、よく見るでっかいクマのぬいぐるみがひどい座りっぷりで店に鎮座しているような脱力感でしみじみほっとする。

自分はマジでイカレてる、と思っていたけれど、それが疾患からくるものだなどとは想像だにしていなかった。

おそらく多くの人の疾患は見過ごされているんだろう。

だから自分にほとほと嫌気がさし、責めるのである。

タワシの場合はとある学校での精神疾患についての授業中に、教科書に書いてあるコレ、タワシのことじゃんか、というところが気づきの始まりであった。

それでも実際に精神科というと、ここ、ジャパンではかなりハードなネーミングゆえに行きづらかったり、現実を受け入れる準備が整わなかったりで去年まで放っておいた。

ドキドキしながら精神科にテレフォンをしてみても激混みプンプン丸なことも多かった。

みんな疲れちゃってるんだ。

泣いた夜は沢山あるが、タワシというこの奇妙な生き物をワタシは愛していて、自分で言うのもなんだが自分で言うがこのユニークな個性も、思考が止まらない性質も、結構言われちゃう「タワシちゃんは優しい」も、あの泣きはらした夜たちが作り出したハッピーモンスターなのだ。

あの涙の跳ねっ返りが冷えて固まった作品なのだ。

だからこれでいいのだ。

言葉だけではあっという間に吹き飛んでしまう核心だが、体験には深く深く土の中に広がる世界がある。

それは気づきという言葉に置き換える事ができる気がする。

そして気づきは優しさの始まりだと思う。

なんちって。

それではみなはん、またまた明日。

この場所で。

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