車にはガソリンがちゃんと入っているのに、うちでお腹を掻きながらソファーでボケーッとして、そのくせ夢だけは饒舌に語っていたポンコツタワシの尻を叩いてタワシの車のエンジンをブイーンとかけてくれたのが崔燎平先生だ。
行動する、を教えてくれた。
恩師である。
タワシはあの時からスローモーションではあるが確実に動き出し、止まっていない。
さて。
ランチタイムにいつものおにぎりをいただく。
食べたらその足で歯を磨きに行く。
これがタワシルーティンである。
本当はちょっとゆっくりしたいのだけれど結局磨くのだからゆっくりする前に磨く。
なんなら歯を磨いたその足で今度はおやつを食べたりもする。
意味なくね?は知っているが「いわゆる習慣」に則って生活する事は思考を省けるので楽なのだ。
一度決めたらあとは考えなしでやるだけ。
しかし今日はやっぱりちょっとまずはアーモンドなんかを食べながらボーッとしたい。
その時、崔先生が以前「習慣を変える」が大事なんよ、と教えてくれたシーンが映像で蘇った。
あれ?
習慣?
タワシは悪い意味で習慣という言葉を使うことが多いので、勝手に、習慣を変えるというのは例えばお腹を掻きながらお菓子を食べながらソファーに寝そべりながらYouTubeを観ることをやめて、シャツをズボンにしまい、白湯を飲みながら椅子に正座して読書することだ、みたいなそんなふうに捉えていた。
つまり頑張って変えるという意味。
しかし習慣はそれだけじゃないだろう。
やらねばならぬとなんとなく決めて、そこに意味がなかろうが遂行するという囚われだけの習慣もあるのだ。
そこから自分を解放する、という意味での「習慣を変える」もアリなんじゃないか、と閃いた。
いや、絶対にアリだ。
早速おにぎりからアーモンド、脱力、そしてラスートに歯磨きという習慣ぶっ壊しをやったった!
なんかこんくらいのことなのにきもちぃ。
習慣を変える。を今一度考え直した昼下がりであった。
変化と思考はビューティー・ペアである。
いや、クラッシュ・ギャルズかもしれない。
や、や、や、マリンウルフという説も。
毎回違う事をなんなりとできるようになるとタワシに勢いという名の風がビュンビュン吹いてくるかもしれん。
崔先生があの日言いたかったことは、もしかしたらタワシが今日考えた事と全然違うことかもしれん。
それでも絶対に言う言葉はこれだ。
「おし。今はそれでいい。」
なのだ。
だから今はこれでいいだにぃ。
ん?
これはトゥデイが?
そう、まさに?
フライデー・チャイナタウンなだけじゃないだろうよ。
拝啓、崔先生。
本日タワシの身長は1ミリ伸びました。
はい、おそらく成長したんだと思います。
くだらんメールを送ると、忙しいくせにいつもすぐ返信をくれるところとか、見逃してないんすよ。
いつもあざっす!
タワシがここでご飯食べたいっす!と送った食べログにはパンが大々的に写っていたから、ヘソからパンがはみ出るくらいにパン食べようぜ!と言ってくれたけど、タワシはここでパンに加えてステーキもたらふく食べようと企んでおります!
そんな食いしん坊のタワシの夜である。
おいしいはしあわせである。
それではみなはん、また明日。
この場所で。