昨日は燻製のお店で誰一人として遠慮のかけらもなくたらふくご馳走になり、タワシの場合、30分後にはジーンズのウエストをはるかに超えてお腹がポコリンチョし、1時間後にはテーブルの上にお腹がポコリンチョし、それでもスイーツをモリモリ食し、隣に座る若干20歳の王様はずっと偉そうで、その事をみんなでいちいち笑って、王様もなぜか笑って「じゃあどうすればいいんですか」とまたずいぶん偉そうに言うもんだから、もうずっとみんなで笑って。
つまり心底楽しかった。
いろんな人がいるもんだ、とつくづく思う。
いろんな人がホラーではなくバラエティー豊かに混ざり合えば突き抜けて楽しい時間が生まれるもんだ。
せっかくオモロ人間と出会えても、つっかけでちょっとそこまでとはいかないくらい遠くに住んでいて、なんなら実は海の向こうに住んでいたりして、たまたまタイミングよく会えたけれど、昨日のことはあっという間に幻の中に消えていくのだ。
とても便利な機械のおかげで人は安易にバラバラに散らばることができる。
それはある側面から見れば夢だし、他の側面から見れば絶望だったりもする。
本当は人間には時間なんてないのだ。
いつでもできると思う時、人は怠惰になっていく。
生きるためと銘打って仕事をしたり、睡眠を取る時間なんて本当は全くないのである。
この世界はあべこべだ。
嫌いな人と1日の大半を過ごしたり、眠い時には寝ちゃいけなくてドデカミンを飲むくせに、まだ眠たくないのに明日を思って電気を消す。
マスクを外したいのにつけたり、暇なくせに忙しいフリをしたり、辛いのに笑ったり。
地面が両面テープになっていたら反対側の世界にへばりつけるだろうか。
正直に生きれるだろうか。
生ぬるい風の中を急ぎ足で歩く。
横断歩道の白い線。
割れたコンクリート。
剥き出しの脳みそみたいだ。
根暗のタワシに世界はそう映る。
しかしともだちの前ではひょうきん者になる。
それがタワシスタイル。
それではみなはん、また明日。
この場所で。