お、14時半か。あと3時間で仕事が終わる。
っつって毎日時計を見ている。
なぜ3時間かというと、午前中へのオマージュなのである。
午前中の3時間はあっという間に過ぎるので、3時間=短時間だと思い込んでいる。
物事をセットにするとゴールが見える。
ゴールが見えた瞬間に時間は縮む。
初めて訪れた場所は、行きは永遠に感じるくせに帰りは結構はやい。
それは2度目に通るこの道はゴールがスッケスケに透けて見えるからである。
生まれてから死ぬまでを一括りにして、大人の輪っか、その中にブギウギの輪っか、その中にコドモの輪っか。
もっともっと細かく括れる。
人生は切り株を真上から見たように輪っかっかだ。
1年、春、夏、秋、冬、1ヶ月、1週間、1日、午前、午後、朝、昼、晩、1時間…そういうふうに時をどんどん細かく括る事はなんなんだろう。
安心するためだ。
新しさから逃れるための手段だ。
真っ直ぐには行けず、輪っかの中をぐるぐるぐるぐる回り始める。
括らなければまっすぐのびた道をただ進むだけだが、括ることで回るので戻る。
ゆえにゼロが生まれる。
ゼロになり「今日」が生まれ、昨日を繰り返す。
明日は2度目の今日ではなく、今日の続きだと思えば人生は常に挑戦の連続になる。
なんつって本当は何にも考えちゃいないタワシの今は過ぎ、もう2度と同じ今はやってこない。
時間は落とすな。
使え、タワシ。
貪欲に。
それではみなはん、また明日。
この場所で。