7:07
「もう出勤中?」
「14分に家を出るよ」
「あとちょうど7分だね」
いつのころからか始まったユニークさんとの朝礼のワンシーンである。
ちょうど7分だね、ってなんですの。
「ちょうど」と「7分」の間に3分の違和感、なくね?
いやわかるさ。
7:00から数えて14分のちょうど半分だから「ちょうど7分」だってことくらい。
しかしこのワードを彼女が選んだのはタワシが相手だからだと思う。
つまりユニークさんとタワシの関係性において心理的安全性が確保されているのだ。
だからユニークさんは思う存分ユニークを発揮し、タワシはそういうユニークさんの言動に腹の底からウケているのだ。
※心理的安全性→ 「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」
これは会社のような、組織で使われる用語かもしれないが、それ以外の全てのコミュニティーの場で重要な課題である。
しかし、安全ですよと強く言ってしまうと、わざわざ人を不快にさせて面白がったり、自分の正義を主張する過程で人をコテンパンにぶっ潰したりする輩がゴロゴロ増えるのが悲しい。
そういう類の「でも悪い奴じゃないんだよ、アイツ」論で周りがどれだけ嫌な気分を味わっているかは見過ごされがちだ。
これは「許す」という言葉があまりにも全てを引き受け過ぎているからではないだろうか。
ここはシビアにちょっと、悪い奴じゃないんだけどね的な人物すらいない、マチュア(成熟)なオトナたちの、心理的安全性が保たれた場所にザブンと浸かってみてぇ。
いや、つくりてぇ。
そんなのぬるま湯過ぎてダメだろ、と言われたって関係ない。
ウィットに富んだぬるま湯バンザイである。
そうそう、こないだぽ氏と話していたんだ。
タワシはいつでも幸せとはなんぞや、と考え続けているが、こないだふと思ったのは、幸せになりたい、幸せを掴みたいという思いよりも幸せではなくなる状態に恐怖していて、その恐怖から逃れるために確固たる幸せを探している、みたいなちびくろさんぼのバターのシーンみたいなんだが、つまりぐるぐる回って初めと終わりの区別がつかなくなっいるのかもしれない。
ただ、せめて模索し続けていれば恐怖からは逃れられるような気もする。
毎日幸せなのに。
バカタレタワシ。
視線をずらせ。
そして取り組め。
それではみなはん、また明日。
この場所で。