急にくる いつも

渋谷の駅でぼーっと電車を待っている。

左から電車が来て停まる。

扉が開いて中に入る。

その瞬間にお腹がいてぇ。

センシティブ・オナカ族の方たちにはおわかりいただけるだろうか。

このほとほと嫌気がさす「今じゃない」の状況下に置かれた途端に「今じゃなきゃ無理」と、わがままをいうマイポンポン。

目を瞑って「無」になってみたり、絶妙に体重を乗せる場所をずらしてみたり、手を当てて優しいふりをしてみたり。

一駅がどんなに長く感じることか。

とにかく目的地まで行きたい思いとそれを断じて阻止するマイポンポン。

いや、甘やかしてはならぬ。

そんなに容易くわがままを聞き入れれば一駅ごとに下車するハメになるのだから。

品川まで何駅だ?

恵比寿、目黒、五反田、大崎、品川か。

13分か。

なんとかこのまま行けそうな気もするぞ。

よし、行ったれ!

強行突破じゃ!と思ったとたんに山場がやってくる。

もう品川には辿り着けないかもしれないくらいのクライマックスだ。

次は…五反田…48年間で5回ほどしか降りたったことのない場所だ。

すぐにお手洗いがみつかるかどうかが猛烈に心配だ。

やはりひとつ手前の勝手知ったる目黒で目処をつけておくべきだった。

だがしかし時すでに遅し。

あまり大きな駅ではお手洗いまでの道筋がややこしい上にエントランスまで列が飛び出ていることも多々ある。

五反田なら。

五反田ならイケるような気もする。

よし、ポンポン。

降りたる。

降りたるから慌てるでないぞ。

ホームに降りても決して慌ててはいけない。

闊歩するとなぜか蠕動運動が活発になりタワシのマッスルでは事足りなくなるのだから。

とにかくあの見慣れたマークを探せ!

探しても長蛇の列という可能性があるのでまだ安心してはならぬ。

この安心がマッスルをふにゃふにゃにする事を何度思い知ったことか。

冷や汗としかめっ面と妙な歩き方で順番を待つ時、タワシの顔は鬼のようになっている。

変な歩き方をする鬼である。

さて。

五反田を出る頃にはタワシの心の空は晴れ渡り、なんなら空がタワシに平伏しているような気さえする。

新タワシ誕生。

さてと。

いざ品川へ。

タワシの旅はまだ始まったばかり。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

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1件のコメント

me too オナカ族😉
先日は朝パス亭から家に戻ったw
決断が如何に重要か、よね。

グルン

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