リュックの横ポッケに入れたペットボトルが靴紐を結ぼうと頭を下げたら盛大にコンクリートに落っこちた。
それでもボトルに穴が開くことなくこれから1日、タワシの心を潤してくれるのだ。
技術の進歩は目覚ましい。
子どものころ、遠足に持っていったのは魔法瓶で、水筒の内側のギンギラギンは本当に丁寧に扱わないとドッシャンガラガラと粉々になり、家路についてマザーにこっぴどく叱られたもんだ。
修理代がエクスペンシブだったのだ。
タワシにとってあれは恐怖の魔法瓶だった。
便利には味わいがないなどと言ったこともあるが、便利に感謝もしないといけない。
そんな事を思っていたらもう会社のエントランスである。
おぅ。
社員証を忘れた。
今夜はお出かけなのでいつもの鞄をチェンジし、出来るだけ身軽で行こうと昨夜のうちに準備もしておいたのに、身軽にも程があるというもんだ。
さっさとUターンしてホームまで社員証を取りに帰る。
まぁそのおかげで今夜はてんやわんやで書けないだろうブログを今書けているのだからありがてぇ。
会社のみなはんにはご迷惑をおかけしてすまなんだが、仕方ねぇ。
それにしても上りは激混みぷんぷん丸だったのに下りは優雅にゆったり座れる。
物事に裏と表があるように、わかっちゃいたが通勤には明らかに毛色の違う上りと下りがあるんだな。
今見ている世界が真実なのに違いはないが、動きが変われば風景もガラリと変わる。
だから出会いは重要なのだ。
良くも悪くも見えてた世界をバサッと変えるから。
最近あまりモノにもヒトにも執着しなくなった。
それはこの先も必ず良い出会いがあるとどこかでわかっているからだろう。
こんな出会いは最後だとか、これ以上はない、と不安に思わなくなったからだろう。
こういう変化はとても嬉しい。
自分の力でどうにかしたんじゃなく、周りのヒトたちがそう思わせてくれたのだ。
今年を振り返るにはまだ早いが、今年は感謝の意味を深く知ることができる年だった。
自分の力がどんなに小さいかという事をまざまざと知り、無謀な夢を追いかけることを諦め、自分のできる最大をコツコツやる、を学んだ。
与えられた場所でがむしゃらに生きていたら、そんなタワシを見ていてくれるヒトがポツリポツリと現れて、力になってくれている。
自分が思い描いた通りの力になってくれるから感謝なんだと、昔のタワシは思っていた。
だが、そんなんじゃなかったよ。
思いもよらぬところでいつもタワシを気にかけてくれている。
そういう気持ちはわざわざ言われなくとも何だかわからんがふわふわと飛んできて、タワシの感情に届くのだ。
そういうことにとても感謝している。
みなはんの得体の知れない優しさのおかげである。
タワシは大のスイーツ好きゆえに太っていると思っていたが、そうじゃなかったよ。
優しい人たちの静かな優しさでぽっちゃりしてたんだ。
優しさなら仕方ねぇ。
それではみなはん、また明日。
この場所で。
1件のコメント
ほっちゃん
落とし所を見つけたんだね
すごいな
あたしも見つけたい
小さいのや大きいのを
そして穴の中でほっ、としたい