初詣でマザーが「去年の暮れにお墓掃除に行かなかったわぁ」と呟いた一言が引っかかっていた。
そうか、お盆にはお墓参りに行くようにしているけれど、暮れに関しては何にも考えた事がなかったのだ。
頭の中は初詣でいっぱいだったから。
両親はよくお墓参りに行くが、そういうこともだんだんと大変な年齢になったんだな、としみじみ考えたりした。
今日はというか今日も出かける予定もなけりゃ、誰かと会う予定もない。
それなのにお墓参りに行かないって有りか無しか?
無しだろ。
と、今朝布団から顔だけ出してそう思った。
この気持ちが沈澱する前に飛び起きて、30分で支度をする。
自転車をぶっ飛ばし40分程でお寺にとうちゃこ。
ふたつぶんのお墓を綺麗に掃除してお参りをして、超絶腹が減っている事に気がついた。
そうだ、コメダへイコー。
で、マザーにLINE。
今お墓掃除してお参りもしたのでコメダでランチ。
すると「美味しいものを食べてきてね。」と返事が来た。
ここが脛っかじりのわっるいところなんだが、お?このニュアンスはコメダのランチ代はマザーが出すからね、だと瞬時に噛み砕く。
しめしめ。
何にしようかなぁ、なんて思っていたらアゲインでLINEが。
できればファーザーのぶんのランチを買って持って来て!と。
あれ、ご馳走になるんじゃなくてご馳走するパターン?
それでもまだこの脛っかじりは期待を捨てない。
あぁ、そうか。
ファーザーにランチを手渡しちょっと多めのお駄賃が返ってくるんだ、と。
自転車をぶっ飛ばし意気揚々とリビングへ入るとマザーはテレフォン中。
オヤジはいない。
終わる気配もないので渋々撤収。
今年はそう簡単に脛をかじれなそうだ。
そろそろ卒業かな。
なんて思っていたのだが、ファーザーがやってきた。
財布を出すファーザーに「いいよ、いいよ。正月だし。」なんて景気のいいことを二枚舌で言い放つ。
しかしファーザーは「おまえのそれが1番怖いんだよ。」と言って引かない。
チッ。
バレてらぁ。
オヤジの健康のためにしっかり返していただくか。
一粒万倍ならず。
そんなバケーション最後のタワシの昼下がりである。
それではみなはん、また明日。
眠れない夜も眠たい夜も今日の終わりにNIGAOE Portraitで会いましょう。
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