奇跡の逆襲

週末の天国を味わい、その余韻覚めやらぬ通勤ラッシュで上司の病欠の連絡を受ける。

お大事に、だし、お大事に、なんだけどなんつっても本日はもうひとりの唯一の先輩も有休なのだ。

今まで2人ともいないなんてことは一度たりともなかったのだ。

電話すらろくに取れないタワシなのにタワシが1番なんとかしないといけないのだ。

どうする?

いやどうもこうもやるしかねぇ。

できないもんはやらないとすっぱり諦めるしかねぇ。

そう決意しオフィスでグッドモーニングぅ。

あれ。

電話は鳴るのにタワシの電話だけ鳴らない。

いや全く電話が鳴らんというならアレだがタワシしか電話を取れる人間が今日はいない。

走って人の電話を取る。

忙しさにターボをかけるわけね。

不安の風船をさらに膨らますわけね。

まぁいい。

結局絶対に避けたかった状況が期せずしてやってきてタワシは度胸を決めるのだ。

なんとかかんとか仕事を終えた電車でそう思うに至る。

なるほどね。

思い返せば度胸はあるのだ、昔から。

だからもう明日から大丈夫って話ではなく、肝っ玉がスタンダップしてないぜ、っつう話である。

何をしたいか。

そこに勝算はあるのか。

そのためにどう考え、どうしていけばいいか。

それがパキッとしたら案外GOできるのかもしれない。

神経がピリついた1日だったが別に誰かに当たり散らしたわけではない。

そこが1番嬉しかったこと。

自分に必要なものが一瞬見えた。

気がする。

何度でもやり直せばいいじゃないか、タワシ。

そのために毎日朝が来るのだ。

今日タワシは逃げなかった。

そこもいい。

人生ってまったく、てんてんてん。

 

さてと。

つくりすぎた麻婆豆腐を今夜もいただこう。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

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