号泣。

昨日、きゅうりのことをすっかり忘れて家路に着いた。

冷凍しておいた豚肉を取り出そうと冷蔵庫の取っ手に手を…あれ、なんかこの取っ手の角度嫌い、微妙に0度じゃない。

と思いながらオープン。

つか既にオープンしていた。

チッ。

今朝、凍らせた水を取り出すときにドアを閉め忘れたのか。

急いで全てを取り出してみたがブニョブニョ。冷たいがブニョブニョだった。

氷が溶けてなければまだ、と思ったが氷は透明な水になっていた。

こういう時に機転が効く能力もなければ料理のレパートリーもないので半べそでマザーにテレフォン。

ちょっと来てくれないかと申し出るタワシとクソ面倒くさそうに「あぁ。」と吐き捨てるマザー。

マザーの到着をイライラしながら待つ。

かったるそうにやってきたマザーに、大丈夫なのと、今調理すれば大丈夫なのと、どうにかなるものを分けてくれ、と頼む。

だいたい今日明日で調理しないとダメだわ、とマザー。

無理だよ。

だいたいうちにいるのは今と明日の今くらいだし。

マザーは24時間リビングのTVの前に座り込み、しかめっ面でTVを観るか、ソファーで昼寝をするか、洗濯物をたたんでいる。

マザーなら調理できるよね、貰ってくれる?と尋ねると途端に目がギラギラし始めた。

ひと通りかっさらい去って行くマザー。

冷凍のチキンライスと白ご飯、冷凍の豚肉、冷凍のチーズ、冷凍のほうれん草、冷凍のしかしブニョブニョになったハンバーグと和牛だけが残る。

ひとまず前半のものたちはフライパンにぶち込んでチキン豚ライスチーズ乗せほうれん草入りを作る。

ハンバーグは全て焼き、再び冷凍してみる。

和牛は早々に食べると決意する。

その間、タワシの肩はがっくしと床に落ち込み心は号泣していた。

あ、ひらぺったくなったカルピスバーもあったな。

そしてごちゃ混ぜライスを涙と共に食す。

う、美味いではないか!

ここで一気に涙が乾いていく。

スッキリした冷凍庫を眺めるタワシはその整然としたスカスカ具合を誇りにさえ思った、というなんでもない話しなのである。

つまらん話にお付き合いいただきあざぁます。

デスデス。

 

それでは気を取り直してまた明日。

みなはん、この場所で。

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