ねむの木 ふたたび

朝起きて掃除をする前に医者へ行く。

土曜日しか行けないし、土曜日は午前中しかやっていないのだ。

いつでも開店と同時に行ったって、え、昨日からプリントされてるんじゃないの?ってくらい既にわんさか患者さんの姿があるので、今日は真ん中の時間に行ってみた。

ら、さらに人がいて閉口する。

先生が「いかがですか」といつものように質問してくれる。

来月、もしくはそれより早く今の現場を離れ、新しい現場へと移動するので不安がいよいよ大きくなっている、と伝えた。

薬を忘れずに飲むようにしてください。

それでも強迫性障害のいろんな症状が強く出てくるようなら薬について見直しましょう。と。

ハイ。と言って自転車に乗って家路に。

その途中でFさんの家の前でFさんらしき人物がひょいと出てきた。

Fさんはうちのママンの古くからの友人で、年に数回うちへ来ていた。

会社から帰るとママンと話し込んでることが多かった。

そして大抵幽霊の話をしていた。

なのでタワシはFさんがいると楽しくてリビングに居座り話を聞いていた。

そんなFさんがどうやら認知症らしいと噂に聞き、ちょっと悲しかった。

そんなFさんだったので一瞬通り過ぎるということをした。

覚えてないだろうと思ったからだ。

しかしなんか言い訳をして挨拶をしない自分はダメな気がしてきて、戻って挨拶をして名前を名乗った。

するとすぐにタワシの名前がでてきて、寄っていけ、と言った。

腹ペコだったので、用事があると言ってサヨナラをしたが、Fさんは嬉しそうに嬉しかったと言ってくれた。

やっぱり挨拶をしてよかった。

小さなことだが結構大事なことってたくさんある。

そんなことを思いながら家に着いてうたた寝をして気づくと夕方だった。

寝過ぎである。

今も猛烈眠い。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

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