2日連続で、ご購入頂いた商品を持ってヤマトへ行く。
自転車で15分。
登り坂が手伝ってヒーハーしたので多忙なアーティストみたいでなんかアガる。
多忙なアーティストが自分でヤマトへ行くかどうかは知らない。
さらにこの営業所の店員さんはみんないい人だから安心だ。
今日は前に並んでいたお客さんさえも桁外れにいい人で、やはりエネルギーは見えないまま確実に伝播してるんだな、おい。
と納得し、自然と笑顔になる。
さて、無事商品を渡してから、いくつか尋ねたいことがあり店員のおばたんに質問をする。
いい人だから意思疎通ができるとは限らない。
好きになった人が自分を好きになるとは限らないのと同じように。
なかなか意図を理解してもらえず、おばたんは忙しくなり「ごめんなさい。ちょっとお待ちください。」と言った。
時間を奪ってまで知りたくて仕方ないわけではなかったので「あ、大丈夫です!」と去ろうとすると「ちゃんとやるから待ってください!」と逆に引きとめられた。
こんなにもやる気の満ち溢れた人を初めて見た。
タワシももっかい丁寧に伝えなおした。
帰り道でカボチャタイプの格好をした子らがチラホラいて、焦る。
そういえば今年もやらねばならない事があったのだ。
もう何年になるだろうか。みきちゃんの3人息子がこの時期になると仮装をしてうちまでくるのでお菓子を用意して待っていなければならいのだ。
しかしなかなかどうしてタワシもビジパなわけで、三兄弟の仮装に合わせてウチで待機するのもムズイとなり、でも三兄弟はお菓子が欲しいわけで。翌年からタワシがスーパーで大きな袋に山盛りのお菓子を買い込んでみきちゃんちまで自転車をすっ飛ばしスナック菓子を届ける、という珍行事がスタートする。
10月に入るとみきちゃんから「今年も子どもたちがタワシんちまで行く、と言っている」と連絡が入り、タワシが自転車をすっ飛ばしてお菓子配りおばたんになる。
というイミフの構造が成り立った。
しかし3人息子の上2人も高校生になったことだし今年はもうおばたんも卒業だろうとふんでいたんだけれども「高校生だが今年も行くと言っているが、高校生はもう終わりだろうか?」と連絡が入った。
1年に1度のスナック菓子を「終わりだ!」とは流石に言えない。
50近くなったってスナック菓子で機嫌が良くなるタワシなのだから。
と、いう事で今年も決行になったまま今日まで忘れていた。
やべぇ。
急いでお菓子を買い込みみきちゃんに電話をする。
彼女は仕事中だったが末っ子がウチにいるらしいので自転車をすっ飛ばしピンポンを鳴らす。
扉を開けた私服の末っ子が「ハッピーバースデー!」と叫ぶ。
もはやハロウィンの正しさのエッセンスは一滴も入っちゃいないが、関係ない。
今年の任務は終了した。
日常に彩りを。
それではみなはん、また明日。
この場所で。