街を梯子

今日はずっと外にいようと決めていた。

飯田橋から九段下まで散歩がてらに歩き、美味しい街中華を食べ、腹ごなしに市ヶ谷まで歩く。

そこからも少し歩いて【市谷の杜 本と活字館】へ。

この類の場所はいつもぽ氏がどこからか情報を得て誘ってくれるのでついて行くだけというラッキーである。

うちのパパンは写植屋だった。

事務所には文字盤が沢山あって、あ、文字盤というのは黒塗りガラスに透明な文字がずらっと並んだ盤で、タワシはそれがなぜかとても好きだった。

店をたたむ時も文字盤を全部持っていたかった。

家の窓が文字盤、ってのに憧れていたから。

しかし重いし、かさばるし、家で保存をするのは無理だった。

店も始めることだし、今となっては1枚くらい取っておけばよかったな、と思う。

さて、本と活字館はレトロな建物に印刷の歴史が綺麗に展示されていたり、企画展が開催されたり、ワークショップをしていたりした。

入場料はない。

店員さんがマジでみんな超明るくていい人で楽しかった。

最近店員さんに相当恵まれてんな。

自分もあの人たちみたいに明るく、元気に生きたい。

 

外へ出るといつもより少しくらい感じがして寂しくなった。

この空の暗さが大嫌いだ。

ずっと外にいると必ず1日に1回出くわしてしまう。

悲しみの蓄積は死ぬまで続くのか。

チッ。

しかし久々のぐるり散歩は疲れたけれど楽しかった。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

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