ズングリムックリ

すっかり忘れていた忘年会が昨夜あり、めんどくさいなぁという気持ちは隠して居酒屋へ向かう。

先週起こった急な展開に動揺し、怒りも込み上げてきてちょっとケンカ腰になってしまったことを少しはすまないな、とは思っていたが、しかしそんな無茶をただ受け入れることなどできるわけがないので、自分の気持ちは言っておきたかったのだ。

相手は上司云々ではなく同じ立場(と言ってもタワシよりなん年も早く現場にいるが)の人間なので、彼だってきっといろんなプレッシャーと戦っているんだろうと推測はできたが。

しかしだからと言って自分が全てを黙って飲み込むことは無理なのだ。

タワシの中で労働はどんどん小さくしていきたいから。

残された時間はどんどん短くなっているのだから。

そんなことがありお互いに怒りが込み上げた先週だった。

居酒屋にはタワシと彼を含めた3人が先発で向かった。

つまり同じテーブルになった。

3人の時は饒舌に故郷を語っていた彼が、ひとりがタバコを吸いに席を立った途端に黙り込む。

これは怒りとかではなくもともと人と話すのは得意ではないから。

話す時にあまり直視しないのでわかる。

すると突然、先週は申し訳なかったと彼が言う。

無理なことを言っているのはわかっている。わかっているが自分もいろいろプレッシャーをかけられていて本当に大変なので、頑張ってほしい、と。

タワシも先週はすまなかった、と伝える。

まぁこれで解決、になるとは思えないが。

なぜならこれは個人的なケンカではないから。

しかし日々ギスギスしたまま過ごすより100万倍良いことだ。

タワシはどちらかというとケンカっ早いがケンカは嫌いだし、弱い。

しかし自分を守るために突撃するのだ。

自分は自分の味方だと自分に示さなきゃどん底で崩壊してしまうから。

そこは守りたい。

だから期せずして相手が心を開いてくれた時は、ケンカは良くないんだろうがケンカして良かったと思える。

たとえそれが束の間の休息だとしても。

いやはやスマートじゃないねぇ、自分。

といつも思っているがもうこれは諦めたので受け入れよう。

ズングリムックリな人生をあと少し、駆け抜けよう。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

 

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