なんかわかったような気がする。
人の感情に振り回される性質を持っているタワシは、例えば意地悪なことを言われたり、本人にはその気がなくともタワシには意地悪に取れる言葉を受けると目の前の色が急にカラーを無くしてねずみ色の北風が吹く。
今目の前にあった幸せな気持ちとかはあっという間に西の向こうへ沈みこみ、何とも言えない嫌な感情が全神経を支配して、そうなる自分にもそうした誰かにも強い怒りを覚える。
でもわかったかもしれない。
意地悪な言葉は意地悪な人の所有物で、その人が心底大事にしている意地悪な感情だから本人は絶対に手放せないのだ。
意地悪な言葉は一瞬タワシの前に姿を見せるけれどあっという間に本人の元へ回収されていくのだ。
意地悪な人が意地悪を言うとかするのは当然なのだ。
つまりそれはヨーヨーみたいなものだと思う。
だから全然気にしなくてよかったのだ。
かわいそうな意地悪な人。
あなたがそのままでいる限りずっと、気分が晴れないのね。
暖かい風が吹く駅のホームで急にきづいてシマタ。
それではみなはん、また明日。
この場所で。