自転車には乗車賃がないから好き。

もう家に米がない。

これはとても困る。

しかし米が高い。

これもとても困るのだ。

仕事には米を持っていくし、夜ご飯も米だし、甘酒だって米を使う。

米がない生活なんてフレンチトーストにシナモンがかかっていないようなもの。

 

だから安いお米を探す旅に出た。

まだ走ると肌寒い8:45。

ママチャリをぶっ飛ばす。

目指すは都内のSEIYUである。

ここで販売されている台湾米がおいしくて安いのだ。

Googleマップを開き、行けそうでかつ、一番遠くにある店舗から潰していく。

ない。

ここもない。

店員さんにここで販売している台湾米があるはずなんですが、どこへ行ってもみつかりません。どこにあるか教えてもらえませんか。と尋ねると、どうやら不定期で入ってくるのでいつ店頭に出るかわからないんです。と優しく教えてくれた。

なるほど。

ではやはり片っ端からSEIYUをめぐるしかない。

ここもない。

ここにもない。

だんだん頭が痛くなってきた。

しかしここで挫けるわけにはいかないのだ。

もう2時間走り続けている。

しかも絶妙にわかりにくい場所にあって迷う。

 

途中でなんだかよくわからなくなってきたころ、タワシが毎週お世話になっているOKストア殿が目に入る。

あぁ、なんだか懐かしい。

タワシはふらふらと吸い寄せられるように見知らぬOK殿に入っていく。

あぁ、このマラカスを振りたくなるような、ステップを踏みたくなるようなメロディー。

落ち着く。

念のため米を見にいく。

な、なんと激安価格の国産ブレンド米が2袋残っているではないか!

やべぇ。

カゴがねぇ。

ひとまず2袋を抱える。

カゴを取りに入口まで戻りドキドキしながらレジへ並ぶ。

レジのお兄たんが袋を確認し「申し訳ありません。お一人様一袋となっております。」と申し訳なさそうに囁く。

あ、すんません。とタワシ。

何の注意書きもなかったがやはり常識的にそっすよね、すんません。と言わずに、思う。

 

家につくと3時間経っていた。

どおりで太ももが重いはずだ。

しかし今晩のご飯を確保できて嬉しい。

いただきますって言葉がとても尊いことに今更ながら気づくタワシの夜ご飯はいつもの野菜スープとご飯である。

 

それではみなはん、また明日。

この場所で。

 

対話とアートの店『道草 問答』 だいたい毎週土日オープン(完全予約制→予約はDMから)

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