ご自慢の跳ね上げメガネをくるっと跳ね上げたらレンズがぽとりと落ちた。
これじゃあやすしよろしく、めがねめがねで仕事にならない。
レンズが落ちてクビなんてやってられない。
精密ドライバーなどあるわけないので爪でくるくる締める。
大丈夫、回るもんだね。
今日も一生懸命仕事を頑張った。
優しい人たちに囲まれて安心して働けている。
おちかれさまでしたー、なんつって仕事を終えて外に出ると空が真っ二つに割れていた。
左は青空で右は夕焼け雲が広がっていて、雲さえも切り裂いたみたいに縦に真っ直ぐだった。
タワシは高校生の頃から「ロマンチックタワシ先生」と呼ばれるほどにロマンチックなので暇さえあれば空を見上げている。
そして美しい空と雲によく出会う。
朝から夕方まで、まるで永遠かのような空は、仕事が終わるとみるみるうちに暗闇に変わる。
意味はないのにただただ寂しいのはこの暗闇になる手前の、空が色を無くす時間だ。
夜になってしまえば何とも思わないのにあの時間は死ぬまで大嫌いだと思う。
タワシはやっぱりロマンチックなのだ。
さてと。
明日は金曜日だ。
頑張った暁にはウィークエンドが待っている。
こっからギアを上げてくぜ。
それではみなはん、また明日。
この場所で。